バイク エンジン トラブル Q&A 本文へジャンプ


クエスチョン
スズキ レッツ4 ですが1週間前にガソリンスタンドでオイル交換をしたらエンジンが掛からなくなった。
セルは回ります、キックを踏むと圧縮が弱くなっています。

アンサー
フィラーゲージにてオイル量と粘度を確認した所、オイル量は規定値の範囲内でしたが、粘度が低いように感じましたので、ドレンボルトよりオイルを排出しました。
入っていたオイルは、おそらく低燃費車用のオイルで粘度は5w-30程度かと思われます
気を付けて戴きたい事なのですが、レッツ4の場合、指定粘度は10w40ですので、措定粘度以外のオイルを使用されるのはトラブルの元です
今回のケースでは、単純にオイルとエンジンとの相性が悪いためにおきたトラブルです
強制空冷エンジンで、規定オイル量も少なく、オイルクーラーが付いていないので、低粘度のオイルを使用されると局所的な高温にさらされたオイルの粘度は極端に低くなります。
高温が原因で粘度が低くなる=油膜保持能力の低下に直結しますので、ピストンリングやバルブ周りでの密閉性や潤滑性も低下します。結果としてリングからの圧縮漏れや、バルブから燃焼室内にオイルが進入してしまい、オイルの燃えかすがカーボンとなり、バルブシートに詰まった結果、圧縮漏れを起こす事があります
圧縮漏れを起こした場合、エンジンの始動は困難になります。困ったことに、走行中にエンジンの停止はしませんが、冷機時、ようするに長時間(半日程度)乗っていない状態でエンジンが冷え切った時に症状が現れます
昨日は調子良く乗って帰ってきたのに、朝にエンジンがかからない・・・なんて事が起こるのです

似たような症状は、オイルが汚れて(痛んで)いても現れます
今回のケースでは、オイルは汚れていませんでしたが粘度の問題で上記のような症状になっていました
4サイクルエンジンではオイルの重要性を正しく理解して頂く事が長くバイクに乗っていただくためのポイントです
様様なメーカーや規格、品質などの問題がありますので、気になる事があればご質問ください